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るんべるブログ

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☆羊皮紙製作の作業☆

2014-11-20
カテゴリ:作業風景
 作業② 羊の皮で紙つくり
 『サフォークランド士別』として知られる士別市は、
●ひつじを見て癒されることができます。
●美味しいラム肉を堪能することができます。
●羊毛で温かいニットやマスコットをつくることができます。
羊の皮で紙をつくることもできます!!
と、いう事で羊の皮で紙を作る事を始めました!
今回は、羊皮紙の作り方をご紹介したいと思います。
 

現在、羊の皮は産業廃棄物となっており、

お金を払って焼却処分されています。

そのような皮を再利用するために、

るんべるでは昨年から羊皮紙を作る取り組みを始めました。

 

≪① 洗う≫


食肉用に処理された羊の皮をもらってきて、

羊皮紙に再利用します。

この皮は血まみれなので、まず血を洗い流し、

洗剤を使用して毛の汚れなどをきれいに洗います。

そのあと、保存する場合は「塩漬け」か「冷凍」します

 

≪②石灰水に漬けて毛穴を開く≫

羊皮紙にする場合は、洗った後、

水に石灰を混ぜた石灰水(強アルカリ水)を作り、

その中に皮を浸して4日(夏)~8日(冬)置きます。

石灰水に浸すことで、羊の毛穴を開き、

表面の組織を分解します。

いよいよ、毛を削る作業へと入ります。

 

≪③ 毛を削る≫

毛などを削るために加工した筒状の台に皮をかけて、

専用のナイフを使用して作業します。

石灰水に漬けられた羊の毛はつるっとむけます。

 

≪④脂肪を削る≫

毛が付いていた面を裏返して、脂肪を削っていきます。

 

≪⑤表皮を削る≫

脂肪を取り終えたら、また裏返して表皮を削っていきます。

表皮は人間でいう薄皮のようなものです。

士別の羊は脂肪が多く、表皮の下にも脂肪や脂分があるので

丁寧に削っていきます。

この作業で、羊皮紙の質感が左右されます。

 

≪⑥再石灰水漬≫

毛・脂肪・表皮などすべて削り終わったら、再度石灰水に浸します。

これには脂抜きの作用があり、数日漬けておくと

水面に脂の膜が張ることもあります。

 

≪⑦枠張り≫

石灰水に漬けた皮を丁寧に洗ったあと、木枠に張っていきます。

全体を張ったあと、半月刀という道具で皮を削っていき、

水分と脂分を除去します。

この作業で、皮をピンと伸ばしていきます。

 

≪⑧やすりがけ≫

皮が乾いたら、サンドペーパーでやすりがけをして、

表面のざらつきを整えます。

やすりがけ後、木枠から皮を外して完成です。

 

 

≪羊皮紙豆知識≫

◎羊皮紙は紙ではない!

羊皮紙は語尾に「紙」とつくので紙と思われがちですが、

実際は皮です。そのため、羊皮紙はぬれても破けず、

水につけると柔らかい皮に戻ります。

張りなおせば、また羊皮紙として使えます。

状態が良いと1000年以上も保存がききます。

現在も外国の公文書などに羊皮紙が用いられています。

 

◎羊皮紙は羊だけとは限らない!

羊以外に馬や牛、ヤギや豚など動物の皮で作られたものを

「羊皮紙」といいます。ちなみに、るんべるで作っている

羊皮紙の皮は100%士別産ひつじです!

 

◎羊皮紙は印刷機でのプリントも可能!

印刷機によるプリントが可能で、るんべるでは名刺や

賞状作成などの印刷業務も行っています。

 

◎「なめす」とは違う!

なめし作業は、皮に薬品を染み込ませ化学反応をさせて、

皮自体の繊維構造を変えています。

しかし羊皮紙は物理的にピンと張っただけなので違います。

なので、ここでは削るという表現を使っています。

 

羊皮紙は元をたどれば歴史の深いものです!

るんべるでは、士別市のまちおこしとして社会参加できればと思い、

羊皮紙作りを始めました!

福祉施設によるまちおこし実現のためにも、

今後も続けて羊皮紙づくりに施設一同励んでいきたいと思います!

 

 

社会福祉法人 士別愛成会
〒095-0014
北海道士別市東4条11丁目1610番地129ふれあいセンター内
TEL.0165-23-0005
FAX.0165-23-0005
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